3か月の育児休業 総まとめ
こんばんは。
私は関西のある民間企業に勤める男性です。
今年2月に第一子となる娘が誕生し、4/1(水)から6/30(火)まで3か月にわたり育児休業を取得しました。きょうが最終日となります。
男性の育児休業は、私の勤務先では比較的受け入れられています。
それでも女性に比べると圧倒的に少ないですし、中には数週間単位の超短期なケースもあります。
私は男性の育児休業はもっと広く受け入れられて欲しいと考えています。
そこで、3か月の育児休業中の経験や思考を、このブログに書き記してきました。
最終日となるきょうは、いままでの内容をまとめます。
育児休業に興味のある男性が、あるいは夫の取得を希望する女性が、参考にしてくだされば幸いです。
- 1. 育休を取ろうと思った理由
- 2. 育休前に抱いていた不安
- 3. 実際の育児の役割分担
- 4. 実際の家事の役割分担
- 5. 育休を取って良かったこと
- 6. 育休を取って悪かったこと
- 7. 心残りに思うこと
- 8. これからの育児で特に意識したいこと
- 最後に
1. 育休を取ろうと思った理由
妻と協力し、我が娘をこよなく愛し、育てたいという想いから。
勤務先の同期社員が取ったことをきっかけに、現実的に考え始めました。
2. 育休前に抱いていた不安
業務が同僚に引継げるかどうか?
これについては、育休前の人事部面談でいただいた言葉に救われました。
曰く、育児休業は他に比べ休む期間が事前に明確になりやすい性質を持つ。一方で介護休業は親が突如倒れてその日から...という緊急性が高く、さらにいつまで続くかも分からない。育児休業のような計画的な休業は職場としても受け入れやすいし、そもそも受け入れられる体制を講じるべきだということです。
また、同僚が私の業務を一時的に担うということは、その人の多能工性が高まることでもあり、チーム運営にとってもメリットと捉えられます。
私の場合は出産予定日が3月頭で、その後の里帰り時期を踏まえて4月1日から取ることを計画しました。昨年10月に管理職へ、1月ごろに職場の同僚へ申し出ました。かなり事前から話を入れ、計画的に引継ぎ作業はできたと考えています。
実際の評価はまた同僚に尋ねますが、コロナ禍のおかげで引き継いだ内容もスムーズにいってないみたいで...。
3. 実際の育児の役割分担
明確には分担しませんでしたが、だいたい以下のようになりました。
おむつ交換・・・できるほう
顔拭き、服着替え・・・できるほう、妻多め
授乳(直母、搾乳)・・・妻
授乳(搾母乳、粉ミルク)・・・できるほう
沐浴・・・基本的に妻、最後2週間は私
寝かしつけ・・・できるほう、妻多め
夜泣き対応・・・起きたほう
より具体的に一日の流れをまとめたエントリも書きました。
4. 実際の家事の役割分担
これも明確には分担しませんでした。
ごみ捨て・・・私
洗濯機回し、洗濯干し、掃除機・・・できるほう、私多め
食材買い出し・・・妻多め
朝食・・・各自
昼食、夕食・・・私、最後2週間は妻
食器片づけ・・・私、最後2週間は妻多め
5. 育休を取って良かったこと
娘の成長を日々じっくりゆっくり観察できた
同じ時間を同じ場所で過ごしたことの恩恵としては、これが間違いなく最大です。いずれもささいな成長ですが、これらをリアルタイムで感じることができました。
・泣き声が大きくなる、バリエーションが増える
・抱いても暴れなくなる、つまり体幹がついていっている
・夜泣きが落ち着いてくる
・表情が豊かになる、妻や私の話しかけや笑顔に応じる
・就寝ルーティンに慣れ、速やかに寝る
・生後3か月で体重が倍になる
・舌を出す、舌打ちをする、手指を舐める
・暑くて寝苦しそうな様を見せる
・お散歩に行く、ベビーカーは止まると泣き始める
・おしゃぶりを導入し、上手くいけばスムーズにお昼寝できる
・お尻かぶれ、あせもが発症する
・哺乳瓶の乳首サイズを変更したらミルクの飲み付きが良くなる
・涙が、目尻から耳まで流れるほど増える
・抱っこ紐のサイズが合わず、脛に内出血する
・縦抱きで良く泣き止む
・予防接種は自分の番になると泣く(他の子の泣き声にはまだ釣られない)
・黄昏泣きが始まる
・爪切りや散髪をしてあげる
・よだれの量が増える、娘の口周りや私の肩がべとべとになる
・排便周期が安定し、1回/2日にまとめて大量に出る
・手足の動きが活発になる、おむつ替えに苦労する
・睡眠時にスワドルアップを導入し、モロー反射で起きなくなる
・寝ている間に水平回転する
・うつぶせの練習を重ねるごとに首が持ち上がる
・自分の手を見つける、ぬいぐるみや哺乳瓶に手を伸ばす
・寝返りの兆しがみられる
・いないいないばあで笑う
私もそうでしたが、子どもの成長過程がピンとこない男性は多いと思います。ミルクはどんな頻度でどの量飲むの?ハイハイやつかまり立ちは何か月ごろ?しゃべり始めるのは、離乳食は、予防接種は?私の場合は妻が身籠ってからも無頓着で、本当に育休が始まってから現場処理で知識を付けていきました。男性は自身の体に変化が顕著でないぶん、そういう意識が伴っていなくて仕方ないと思います。
現場処理で知識を付けるために調べるんですが、子どもの心身には、本やネットにも載っていない細かな成長が山ほどありました。泣き声のバリエーションや涙の量などはまさに典型的です。日々の丁寧な観察で気付き感動し、夫婦で分かち歓びあってきました。このことで、娘の成長に対する感動や、ひいては娘への愛情が多いに高まりました。
時間があるからこそ携われた育児が多い
前項は週末や平日夜に一緒に過ごして観察すれば、気付ける範囲でもあります。しかし3か月24時間ずっと妻と娘と一緒にいることで、さらに大きな種類の"育児"にもじっくりと取り組むことができました。
・1か月検診、予防接種に同行した
・3人同室で寝て、積極的に夜泣き対応した
・家の近くをお散歩した、小学校への通学路を下見した
・自治体の保健師が家に来た、保育計画を相談した
・平日昼間にショッピングモールへお出かけした(車も電車も)
・半袖へ衣替えした
・妻が出かけて、私が半日ワンオペした
・娘の医療保険に加入した
・家でお宮参りの写真撮影をした
・お食い初めを家で開催した
・保活に取り組んだ
・両親戚との外食に臨んだ
特に保活が一番良い功績でした。保育所に預ける場合の日々の具体的なイメージ、妻の復職計画の構築、預ける場合の課題、保育所ごとの特色の見方、そもそも預けることの難易度の高さなど。さまざまな知識を調べ、そのうえで実際に行動してきたことで、将来に対する覚悟が高まりました。
育児のすべてを妻と共有することで、会話が増えた
前々項と前項で山ほど書きましたが、これらはすべて妻と共有しています。必然的に会話も増えます。それに保険や保活なども、私たちなりの結論を出すためにいろんな角度からたくさん話し合いました。いままでで一番会話が多かった3か月でした。
一緒にあーだこーだ言いながら、子どもの育成というゴールに向けて走る日々は、さながら職場の同僚です。「家族はチームだ」と言う人も多いですが、思えば私たち夫婦は同じゴールに向かって走るチームプレイをいままでしてこなかったような気がします。挙式とか住宅購入とかありましたが、育児に比べると少ないものでした。
子どもの育成に向かって、夫婦で一緒に走ることができました。とても良い経験だったと思います。物心が付いたら娘も一緒に走ります。今後も進学、転勤(?)、第二子などの様々なイベントが私たちを待っていますが、家族で協力して乗り越えられる実感を得られました。
育児とは関係ないが、時間があったからこそ取り組めたことがあった
「育児休業なんだから育児家事をするべき、趣味はしないべき」という意見を何度か目にしましたが、私は反対です。2人で1人の面倒を見ると、上手くいっているときは正直 時間を持て余します。その時間は夫婦それぞれが趣味などに費やせば良いと思います。今回 私はコロナ禍で趣味活動がほぼ全滅しましたが、それでもほかに色々挑戦してきました。
・育休ブログの執筆
・引越し、環境構築、すまい給付金などの手続き
・エアコンのフィルター掃除
・非常食、防災グッズの準備(道半ば)
・妻、私の皮膚科通院
・コロナウイルスの勉強、情報インプット
・読書、及び読書感想文の執筆
・禁酒
・育児観に限らず、政治経済や教育、コロナ対応などについて妻と意見交換
・育休中の同僚と意見交換
・育児休業給付金の精査
・700話規模の長編アニメの視聴
先にも書きましたが、妻との意見交換を頻繁に行えたのは家族の絆を深めることになりました。読書や減酒は良い習慣なので、これからも続けたいと思います。禁酒の効果はてきめんで、3か月前から6kg以上痩せました。体調も明らかに良いです。
また色々とインプットした知識や考えを、育休ブログや読書感想文などで文字にしてアウトプットしてきたことも良かったです。文章表現能力が向上したと自己評価しています。
育児に関する社会問題に直面し、自分ごととして勉強した
・ワンオペ育児の過酷さ
・泣き止まないことからくる保育者の心身疲労
・核家族化
・子育て世代とその親世代とのジェネレーションギャップ
・ワクチンへのアンチテーゼ
・母乳と粉ミルク、両者のメリデメ
・娘に話しかけてくる見知らぬ人の存在、彼らからの危害の未然防止
・ベビーカーが使いにくい建築、施設
・ベビールームの男性への不親和性
・待機児童問題、0歳児保育
・ジェンダーギャップ、男女共同参画社会
色々なテーマで勉強しました。インプット源は主にインターネットです。ニュースサイトに会員登録し、無料期間にたくさん記事を読み漁ったのも良かったです。オススメはこの動画です。
上記以外にも政治経済など山ほどインプットしましたが、私が一番興味を持ったのは男性の育児休業です。「育休は素晴らしいものだ」という実感を既に持ったので、どうしてこんなに取得率低いのか不思議でたまりません。これからの時代、男性の育児休業はどうあるべきなのか、自分なりに色々考えて応えをひとつ持ちました。今後は広く周知していきたいと考えています。
6. 育休を取って悪かったこと
この3か月はコロナウイルスが猛威を振るっていたため、職場の環境や同僚たちの思想が大きく変わっている可能性があります。流れに乗れなかったことは、ネガティブには捉えていませんが、早く挽回しないとなあくらいに思っています。
他にも、ローンが組めなかったりするようで、ここも落とし穴ですね。私は関係ありませんでしたが。
金銭面で不安を抱える方が多いと思いますが、私はほとんど減りませんでした。育休突入前にたくさん残業すること、4,5,6月を休業状態にすると来年の所得税で優位に立てること、が狙い目です。
7. 心残りに思うこと
・6か月取ったら良かった
・料理はもっとチャレンジしたかった
・私サイズの抱っこ紐やヒップシートを入手できなかった
・引越しで断捨離も兼ねた資産整理をしたかった
・テレワーク環境構築、非常食準備が道半ばだった
・InstagramやYouTubeはもっと早くからやったらよかった
・髪染めとかやってみたら面白かったかも
1点目は次回に対する反省です。パパ休暇(出産直後に取れば後日再度取れる制度)もフル活用し、家族に最善の組み方を考えようと思います。
残りはこれからしっかり挽回するところですね。髪染めは興味ある育休取得者がいればオススメします。
8. これからの育児で特に意識したいこと
・離乳食を妻に任せきらない
・睡眠退行に負けない
・娘とお出かけする、旅行もしたい
・母父交流会というようなイベントへ参加したい
・娘が待機児童とならないための作戦を実行したい
・男性の育休取得を推進したい
大切なのは一番上と下2点です。日中不在になるため、そろそろ始まる離乳食へのケアが疎かになってしまいそうなので、ここでいま一度 宣言しておきます。娘の保育作戦はおおよそ固まっていますが、こればかりは祈るほかないと思います。男性の育休推進はまずはブログとSNSの更新継続と、同僚や友人への働きかけですね。興味あるけど難しそう不安って方いらっしゃったらご連絡ください。いつでも力になります。
最後に
本当に素晴らしい3か月間でした。
この混沌とした世の中において、3か月も取ることをご快諾くださった、職場の上司同僚の皆様。頭が上がりません、本当にありがとうございます。今回の経験で得られた強靭な精神と家庭基盤をフル活用して働きますので、これからもどうぞよろしくお願いします。
ブログを読んでくださった皆様。3か月で4,000PV超えるほど読んでいただけて幸せでした。日々頑張るモチベーションにもなりました。お粗末な文章しかお届けできず申し訳ありません。皆様が育児および育児休業に前向きになっていただけると、私としてはこの上なく幸せです。
妻と娘。毎日赤裸々に綴らせてくれてありがとうございます。これからも末永くよろしくお願いします。
このブログは今後も折を見て更新していきます。うまく復職できたのか?育児は上手くいっているのか?随時報告しますので、興味があれば覗いていただけると幸いです。